2009'04.23.Thu
もはや長文は書かないと決めた。
これは今日は書くなと言う神のお告げだ。
とりあえず報告。
近いうちにhalの7話うpします。
あと、ロマーノがかわいいです。
追記
最近読み応えのない日記な気がするので神のお告げもスルーして、
何か書こうとたくらんでます。
何にも考えてないけど、何か勢いだけで作品書いちまおう!
と言うわけで↓↓
相変わらず中身はカオスです。
しかも思ったより長くなった。
そのうち修正してHPにうpします。
「いらっしゃい」
客が入ってきたので、声をかける。
どうやら男らしい。
「こんにちは」
店員のおれに向かって笑顔で言った青年は、
キョロキョロと店内を見渡す。
一見すると好青年だが、こう言う奴ほど腹黒い考えを持っているに違いない。
客もめったに来ないのに文句を言うのもおかしいが、
どうせなら女がよかったな。
「何を探しているんだ」
狭い店内の中でキョロキョロしたまま一向に動かない青年。
しびれを切らしておれは声をかける。
青年は困ったように笑うとこう言った。
「はて、なにを探しに来たのか忘れてしまったのです」
「それは困ったな」
おれは内心呆れながらそういうと、あることに気づいた。
「もしかして、探していたのは眼鏡か?」
青年の手を見ると、歪んだフレームの眼鏡が見える。
きっと、新しい眼鏡を探しに来たのだろう。
青年はおれの言葉に首を振った。
「いえ、眼鏡ではありませんよ。そうでないと僕が思うからです」
青年が意味の分からないことを言ったのでおれはますます困ってしまった。
「どういうものだか覚えてないのか」
「見ればそれだと分かるのですが……」
青年は言葉を濁らした。
うーん、どうすればいいのだろう。
「僕のどこかに何かかけてるものはありませんか。
僕はどうにも身近なものを失っている気がするのです」
青年は両手を広げて見せた。
しかし、見たところ歪んだフレームの眼鏡以外におかしいところはなかった。
「普通の人間にしか見えないな。他になにか思い当たることはないか」
青年はうーん、と唸ったが、しばらくして言った。
「どうにも考える気力がおきないのです」
なるほど、おれは呟いた。
青年にはもっと根本的な何かが足りないらしい。
「おれの考えでは君は心の一部が不足しているようだ」
青年は眼を見開いてから微笑んだ。
「そう言われてみればそんな気がします。どうか、僕に心の一部を譲ってくれますか」
「譲ってやることはできるのだが、君の心のどこが不足しているのか分からん」
そう言ったが、青年はそれでもかまいませんと、真剣に言うものだから、おれはうなずいてしまった。
数時間後、おれは青年に声をかける。
「どうだ」
「何もかもが満たされました。ありがとう」
青年はぎこちない動きで帰って行った。
「違う人の心を足したところで物足りなさは変わらないというのに」
後ろで笑いながらつぶやいた友人に俺も笑う。
「それでも少しの間は満たされるだろう。足りなくなったらまた来ればいい」
「で、またお金を取るんでしょ」
「まぁ、金も大事だが、客が少なすぎて最近暇なんだ」
そのうち、彼の心がさまざまに入り混じって、彼そのものがなくなってしまう。
とにかく、一つだけ言えるのは、
他人の心をもらったところでどうにもならない。
心は自分で取り戻すしかないということだ。
「さて、彼はいつ気づくかな」
おれは伸びをして自室に戻る。
今日はもう店じまいだ。
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